一般社団法人 宮大工養成塾

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正座が与える影響

2021.08.14

正座とは、正しく座るという言葉になります。私が修行中、正座にて食事をし、椅子がない環境で育ちました。世間では、正座は、短足になるので駄目だとか、様々なデメリットを言われますが、長い歴史においてオフィシャルで用いられてきた正座にはどんなメリットがあるのか?という点について、考えてみたいと思います。

塾での正座の歴史

宮大工養成塾発足後は、1期生〜3期生までは、正座にて食事をして、食後のレポートも正座でした。今振り返ると、集中して食事をして、すぐにレポートを書くなど、規律正しかったように思います。部屋も整理整頓がされていて、綺麗だった印象があります。4期生から太子町新工場にて寮を整備し、テーブルと椅子に変更しました。これは、話し合いの結果、椅子の方がいいんじゃないか?正式な食事の場だけ正座をするように教育をしておけば良いのではないのか?という意見もあり、それが出来るのであれば、そこまで必要ではないかなと思い、椅子にしましたが、今思うと、それは失敗だったのかもしれません。

椅子にする事でのデメリット

椅子に座ると、座りやすいので、リラックスしすぎてしまいます。背もたれにもたれてダラケテしまったり、そのまま机に腕をついて居眠りをしてしまったり、姿勢が悪くなるので、腰も痛めるなど、規律正しく生活を行う上では、今思うと、あまり良い部分はありませんでした。

正座に戻してみる

正座に戻してみて、改めて思う事は、姿勢がしっかりとするので、姿勢が良くよなる事により、集中力が増す事です。今まで寝ていた子も、寝る事ができない事がわかりました。ただし、足が痺れるので、それは厄介です^^しかし、足が痺れるまでは、集中力が保たれるので、足が痺れると正座をやめて、痺れが戻れば再開するなど、正座をうまく使っていく事が集中して、何かに取り組む事ができる方法という事がわかります。

正しい正座の方法

正座は、両足のカカトとくっ付けて座るのが一般的です。カカトを離すと、関節の辺りに負荷が掛かるため、血流が遮断される事により痺れに繋がります。慣れない間は、少しでも大丈夫ですが、関節の柔軟性をつけるのも、長く正座をするコツになります。

正座の注意点

正座をすると痺れるので、痺れが浅い場合は、マイケルジャックソンのように、地面に足の裏を密着させ、ムーンウォークのようにバックステップをすると、血流がよくなり、早めに痺れがとれます。長時間正座をして痺れが限界の場合、すぐに立ち上がるのは辞めて下さい。足の感覚がなくなっているので、立ち上がる際に、足首が戻らずに、足の甲から地面を捉えてしまう事があり、全体重が足首に掛かり骨折してしまう事があります。実際に、私は、お坊さんとの打ち合わせで、4時間に渡り打ち合わせをしており、打ち合わせが終わった安堵感からか、そのまま立ち上がってしまい、足首を骨折してしまいましたので、経験者です><

正座を24時間する修行あるらしい

とあるお寺にて友人が得度式を受けた際、御住職から正座に関する修行の話を聞いた。一般的に、プロのお坊さんでも2時間〜3時間くらいが一度にできる正座の時間みたいですが、24時間正座をするという修行があるみたいでした。24時間も正座をすると、痺れが足→腰→胸→首→頭へと移るそうでして、心臓までいくと死にそうになり、頭の上までいくと、ほぼ死ぬそうです。胸あたりまで痺れがきた段階で、痺れによって自力で正座を辞める事ができなくなるので、誰に倒して貰わないと痺れから解放されないそうな事を仰ってました。運良く、24時間正座を達成しても、そこからが地獄のようでして、24時間正座をして溜まった痺れは、24時間かからないと完全にとれないみたいで、計48時間の修行となるそうです。痺れが24時間もあるなんて、想像するだけでゾッとします。お坊さんがリップサービスで面白くしてくれたのかわかりませんが、そんな話を思い出したので、話のネタにお伝えてしておきます。